具体的には書けないミーティングだったのだが、もやもやしっぱなしなので、抽象化してここにメモする。
分野の盛衰
- 私は分野Xを愛しているが、上曰く近接分野Yの方が予算が取れるし、Xは先行きが暗いので組織の中心としてYを据える。
- XとYの差を分析的に語ることはその場にいた誰もしなかった(できないと思う)。あるのは学問政治的な違いのみ。
- Xについて僕は新参であるため、あまり強く主張できなかった
- でも、世の趨勢がどうであれ、これは大事だ!と言っていくことも必要なのではないかとも一方で思う。決定論的な部分を超えた意思というのを発揮すべき部分ではないかと。
- でもでも、僕なんかがそれを先導できないので(立場的にも力量的にも)、異論を言うにとどまった。あとはできる範囲内でできることをするだけ。
- でも、世の趨勢がどうであれ、これは大事だ!と言っていくことも必要なのではないかとも一方で思う。決定論的な部分を超えた意思というのを発揮すべき部分ではないかと。
- 分野Xと分野Pを融合した分野XPはすでに滅びつつある。だから、別のものを立てよう。
- 私はXPを継承発展させるために、XP∈EPとして大樹に寄りつつEPの下位に属する諸分野との比較検討を行う講演をしたばかりであり、XPに関わる人たちに熱い声援メールを貰ったばかり
- XPをPXにする(軸足を移す)などしてもダメだというのはそうだと思うが、なぜダメなのかの分析なしに放棄するのは、政治的には問題ないが、学問を担うものとして無責任だと僕は感じてしまう
- 一方で、XPの成果に関して身内だからと甘い評価をせず、厳しい目で見ることで、ちゃんと代謝させ、さらに新しい旗を立てようという事自体はとてもよい姿勢だと思うし、学問政治的にも評価されてよいと思う
- 分野は生まれても(形は)無くなりにくい、機能的連関をもってネットワーク化するのが大事だと思う(参考: 学際研究が生き残る2つの条件 - Draftsの末尾、本の p.42 のくだり)
派閥のメカニズムとPros/Cons
- これは今回に限らないが、やはりと思ったのは、弱者を作ることが、派閥を生んでいる気がする。
- 俺はそういうの大嫌いだから、弱者だろうが派閥など知らぬ存ぜぬで通していたが、結果的に八方美人になっただけで自滅した感がある
- そこで、勝手にメンター的だと思っている人の一人に相談して、少しはそういう庇護者を得ることも必要だと、それに伴って生じる具体的問題に対処すればよいので、そういうものを毛嫌いして潰れては元も子もないという暫定的結論を得ている
- デレク・シヴァーズのTED Talkは僕のお気に入りだが、たしかにこの学術界における派閥についても同じことが言える。優秀なフォロワーがリーダーシップを形成し、リーダーがフォロワーを承認し、そこに派閥が生まれる。私が認識している2つの渦の中心には同じ構造がある。
- 僕がそこに感じている問題点は、僕がデモに向ける問題の視点同じだ。内集団バイアス、情報のクローズ化、不信によるコスト、様々な負の社会現象がそこに自動的に発生する。人々はそれを制御できない。根源的にかどうかは分からないけれど、少なくともできていない。善意で地獄への道を敷き始める。みんな、本当にみんなのことを考えているんだ。そして振り回されて、問題解決とは程遠いところに吹っ飛ばされる。
- でも、必ずしもそうなるわけではない。何か、みんなが幸せになる方法があるはずだ。
- でもでも、それを僕が考えるのはなかなか手に負えないし、「自分のことだけ考えろ」と多方面からアドバイス頂いている。