最近、言論的な話ばっかりしてしまったので、もうそろそろ通常営業に戻ります。第2回があるかどうかもわかりませんが、勝手にデータベース探訪と題して、第1回は東南アジア逐次刊行物総合目録データベースです。そのうち、制作者にインタビューに行きますが、まずは下調べを兼ねて、使ってみました。
「逐次刊行物」ってのは雑誌、新聞、官報を指しています。こういうデータベースは得てして、検索キーワードが思い浮かばないものですが、出版国や言語コードだけを指定してみると、容易に結果例が得られます。
本データベースについてに よると、所蔵されることが望ましいコアジャーナル432本をまずヒアリングなどを元に選定し、その所蔵状況を横断的に検索できるようにするという形で作られている。一見すると、CiNii Booksのある今では、そこに個々の情報を流し込めば、あとは、コアジャーナルのリストだけ用意すれば良いように思える。
しかし、データ上、個々の情報が共有されていないようだし、また検索機能でも差分がありそう。
書誌情報としてNCIDがあるので、
- 東南アジア逐次刊行物総合目録データベース - Bahasa dan budaja : madjalah populer jang berdasarkan ilmu pengetahuan tentang bahasa dan budajaIO006)
- CiNii 雑誌 - Bahasa dan budaja : madjalah populer jang berdasarkan ilmu pengetahuan tentang bahasa dan budaja
の間にリンクが張られてたりするが、共通情報はあるものの、CiNii Books が全て包含しているわけでもない。また検索において、利用についてに書かれているように286個の文字に対して、"ǽ"→"ae"のような形の音標変換表を独自に実装し利便を図っている。
インタフェースは、日本語、英語、ベトナム語、ラオ語、クメール語に対応している。
疑問・思ったこと:
- 大学の OPAC や CiNii Books 、現地の図書館 との情報交換はどのような体制になっているのか
- 音標変換は実際どのように活用されているのか
- 最近の雑誌やニュースなどはデジタル版が入手可能なことがあると思うが、それはどういう扱いになっているのか
- i-Linkage 相当の機能で、雑誌『東南アジア研究』の文献情報と接続したいが、そのためにはまずデータを頂いて、bibliograph.parsing 1.0.1 : Python Package Indexとか、inukshuk/anystyle-parserあたりを多言語用にカスタマイズして実装が必要(もしくは i-Linkage や CiNii Core のプログラムを使わせてもらう)
- 東南アジア関係文献目録データベース - 東南アジア学会 って関係あるの?