きっかけ
下の記事がちょっと気になった。
- なんで「勉強に特化した知恵袋」みたいなサイトが話題にならないの? - かくいう私も青二才でね
- はてなブックマーク - なんで「勉強に特化した知恵袋」みたいなサイトが話題にならないの? - かくいう私も青二才でね
問題再設定
deztecjp 高校までだと、難しい。「体系的に全部学ぶ」意義が大きく、一般人にもそれが可能な場合、テキストの方が有用なので。「実用知識のつまみ食い」需要が大きい世界でQAサイトが成功しやすいのだと思う。
に基本的に同意。就職以降は「実用知識のつまみ食い」需要が多くなってそれは既存のサイトで満たされているから、元ブログの提案している問題はそもそもあまりないという結論。一方で、大学以降、その中間的なものが存在するなと思ったのでこのメモを書き始めた。学際的な分野で教科書的なものを作ったりする立場にあると、そういう問題意識がある。
つまり、「具体的な問題とその解決からボトムアップに知識共有をする方法」という問題で以下考える。
関連で紹介されているサイト
引用は紹介文脈から
- ゲーム攻略Q&AコミュニティkiQuu(キクー) "特化型Q&Aサイトが活躍するのは技術やゲームなど「正解がきっちりありながら、多くの人の悩みが共通する分野」"
- teratail【テラテイル】|思考するエンジニアのためのQAプラットフォーム "備忘録を兼ねた自分用のメモ"が人の疑問解決の役に立つ
- LINE Q - すぐに解決!「LINE」公式のQ&Aサービス "LINE Qとかは、回答側にインセンティブ与えてるけど微々たるもの。相互に質問できないと廃る。" なんかポイントがもらえるらしいな→ [コイン] LINEQで、ピッタリ回答者への報酬の最小ポイントは1... - LINEQ
- NazoLab なぞらぼ 科学系ソーシャルコミュニティ "宿題丸投げのような質問に答え続けるのがだるくてやめてしまった。ボランティア精神のみに頼るのでは難しい"
- スタック・オーバーフロー(ja) 有名な技術QAサイトの日本版
問題具体化
- 回答側のインセンティブ
- 回答の信頼性
- 悩みから回答に行き着く方法の提供(適切な検索が可能か)
- グルーピング、体系化、体系との接続
インセンティブについては、文中にハッカドール vs アットウィキで後者を支持していたり、teratailの引用文脈からみてもわかるように「自分用のメモ」というインセンティブを活用するというブログ主の案は良いと思う。
回答の信頼性は普通に人の相互評価とコメントなど。まあ、その程度でいいと思う。
ここまで Qiita でいいじゃんと思う。残り2項。
技術系の場合はエラーメッセージや専門用語で適切に回答に行き着くが、学問系の場合はそううまくいかないことが多い。「極限値の求め方。」 - NazoLab なぞらぼ 科学系ソーシャルコミュニティ に似た式で、極限値を求めたい場合とか、Query by Example ができるようになってないと検索できないとか。そもそも専門用語が確立していない場合も難しい。
体系との接続、例えば関数型言語について詰まったときにこの話題ならばこのオンライン授業を受けた方がいいとかそういうのも欲しい。関連する記事まとめは「体系」とは呼ばない。そういうグルーピングから、体系化まで支援できればそれは素晴らしい。
関連
- 重田勝介『オープンエデュケーション』, 東京電機大学出版局, 2014. - Drafts オンラインのオープンな学びという点においてはこの本が今一番まとまっているのではないか
- Q&A OAジャーナルというアイデア - Drafts 学術雑誌上でQA的なことを成果にしつつまとめられないかという案
- ネットで薬を調べまくる患者さんも、自分が何を知らないのかまでは知らない - シロクマの屑籠 精神疾患の薬についてネットでの非体系的な知識の摂取に関する問題提起