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Drafts

@cm3 の草稿置場 / 少々Wikiっぽく使っているので中身は適宜追記修正されます。

ヒーローとヒロイン

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主人公の訳語としての Hero にはいつも違和感があって、それはヒロイズム的な男主人公しか指さないから、かなり範囲が狭まってるんじゃないかと。Main character あたりが妥当なのかな。

日本語版 Wikipedia では、英雄 から ヒーロー にほぼ同義のような扱いでリンクが貼られている。そこでの説明がいろいろもやもやする。

ヒーロー(英:hero)とは、英雄のことと、神話や物語などの男性の主人公のこと。

並列なのか。

ヒーローの多くは、普通の人を超える力・知識・技術を持ち、それらを用いて一般社会にとって有益とされる行為、いわゆる救世主としての行為を行う。多くの物語では、これを阻止しようとする悪役・敵役が共演することになる。また、突出した能力を持っていない場合でも、何らかの形で英雄的行為をすることがある。

ヒーローなことをした人がヒーロー。行為が先行。どっちかっていうと、英雄のことっていう定義の方だな。

物語などで女性が主人公の場合は「ヒロイン」と称される。また、主人公でなくても、男性主人公の恋人の女性もヒロインと称されることがある(女性主人公の恋人になる男性は(特にロマンス小説などにおいて)ヒーローと呼ばれる。)。

そう、この主人公の恋人がヒーロー/ヒロインと呼ばれるという概念が、さきほどの定義と直交する。ヒロイン の方には複数の概念が混ざっているということで、「女性の英雄」「女主人公」「主人公の恋人」「主人公の相棒」「女性の重要人物」と分けている。総和を取ると、「女性の(最)重要人物」なのか。でも、たとえば『あずまんが大王』にヒロインがいるかと言われれば謎なので、argmax 重要度(登場人物∩女) というわけでもなさそう。

英雄的な活躍をする女性キャラクターにあえて「ヒーロー」という呼称を使うことがある(ディズニー映画『ムーラン』など)。これは日本だけでなく、英語圏の米国でも同様である。厳密な男性形・女性形よりも、単語のイメージやニュアンスが優先されたためと考えられる。

「考えられる」…要出典案件ですな。

日本語だとヒーロー=男性というのが強く信じられている一方、英語だとWikipediaでHeroineはHeroにリダイレクトされるし、List of female action heroesという項目があったりと、あくまでヒーローなことをした人がヒーローという原則の方が強いように感じられる。先ほどの「厳密な男性形・女性形よりも、単語のイメージやニュアンスが優先された」という考察にサポーティブな感じ。List of superheroinesという項目もあるので、別に heroine というのが、Gender marking in job titles的な理由で使われなくなっているわけではないようだが。ちなみにそれぞれの男性版は判断基準がハッキリしない、リストの個別ページではなくカテゴリページでいいでしょ、ということで消されている(Wikipedia:Articles for deletion/List of male action heroes,List of superheroes,Category:Lists of fictional heroes)

女性でもヒーローはヒーローとなると、従来のヒロインという言葉は「主人公の恋人」あたりを中心に指すようになる、つまり主人公への愛の報酬としての役割に与えられる記号として再限定されていくのだろう。そうすると、特に女性のヒロインはいろんな批判にさらされて消えていくのかもしれない、やだなぁ。

そういや来月公開される「ヒロイン失格」の予告編ではラストに「私もヒーローなんだよ、世界でたった一人の…!」というセリフがあったりする。まあ、少女漫画由来の邦画ということでヒロイン概念を語る層に話題にされることはあまり無いだろうが、ちょっと気になる。

参考:

  • マックスはヒロインにならない #マッドマックス 怒りのデスロードの感想 - c71の一日 マッドマックスとヒロイン概念の関係とか誰か語ってそうだなとググって1つだけ読んでみた。「それは、きっと、良いことなのだ。男性たちが一度もヒロインにならないまま、ヒーローを下りられるのならば。」と結んでいるものの、タイトルの通り、マックスがヒロインにならない感にもやってる模様。別にマッドマックスはフェミ映画として作られているわけではないので、まあそれでいいじゃんと思うけれども、男性がヒロイン化する映画見てみたいな。別に誰かが性的に犯されるのが望みではない、それは対象が男だろうが女だろうが必然性が無い限り興醒めだ。そうじゃなくて、無力で受身な感じなのに報酬として有難がられる男 ― それは単に美しいだけではダメな気がする、お金を持っていて?高貴な身分で?そこに魅力を感じるような主人公って主人公たりえなさそう。もちろん、既存のヒーローものを男女入れ替えたら「あんな男お断りよwww」で終わってしまうと思う。どんな男ならヒロインたり得るかと考えると、難しい。見てみたい。

追記: