仕事をするにあたって実家に住むかどうかというのは難しい。
うちの実家は亀岡で、生まれたころは汽車が電化さえされていなかった。1990年3月に電化完了、2010年3月に複線化完了ということでそれまで京都へでるの自体がすごく時間がかかっていた*1。今は実家からドア2ドアでも早ければ1時間くらいで職場に着く。だから、僕ははじめ実家から通ったし、アパートを京都市内に借りるかは迷った。
- 金銭面
- 家賃
- 住居手当
- 交通費
- 食費生活費(多くで住んだ方が得になる)
- 時間面
- 交通による時間
- 生活のための時間(多くで住んだ方が得になる)
- 一人になれる時間
- 利便性
- 友人を呼びやすい
- 部屋を好きにレイアウトできる
交通費、職場からの住居手当、時間などなどを勘案した結果、僕は結局職場近くにアパートを借りることにした。それを一番後押ししたのは、弟も京都市内の大学に通っていることだった。家事は分担できるし、家にいることが寂しくないし、弟も利便性や親元を離れることの自由さを欲していたので、これが一番大きかった。
9ヶ月経ってみて、結果としては良かったのではないかと思う。
もちろん、もともと予測していた通り、時間が自由に使えるというのは大きい。研究者という仕事柄、夜遅くまで仕事したいことはままある。しかし、終電やなにやらを気にしていては自由が利かないし、シャワーだけ浴びて戻るみたいなことはなかなかしにくい。でも、それができるということ。研究所泊をしてしまうことでリズムを崩したりしにくいというのが大きなメリットだ。
また、この前仕事を抱えて実家に帰って気づいた。土日もなしに働く、昼夜問わず働く、そんな中で職場以外でも仕事できることというのは重要なのだが、実家では創造的活動に集中できないのだ。
東村アキコ『かくかくしかじか』5巻 p.31より
親の性格もあるのかもしれない。一方で、たまに酷く忙しいときに家事を手伝ってもらえるとありがたい。
東村アキコ『かくかくしかじか』5巻 p.114より
母も気分転換兼ねてきてくれて、たまにはレストランで食事をすることでお礼としている。家事に関してはやっぱ弟と分担できているのが日頃は大きいけれども。
むしろ通学に2時間半をかけて、つまりは6時に家を出るため、朝の電車の中で座って寝てばっかりいた高校時代を悔いている。そんな非効率な睡眠をするくらいなら早く寝て、電車の中では起きて本でも読んでいるべきだった。そして、親に反対されようが学校に近い祖父母の家から通うべきだった。
— KAMEDA Akihiro (@cm3) October 2, 2012
高校の時も家を出るべきだったんだろうか。あまりにすぐに時間が過ぎて、また一人の時間が深夜にしか持てないためにこのような後悔をしたことがある。
友達を呼ぶ利便性については、東京を離れるとここまで家に呼べる友達がいなくなることを予想できていなかったのでパーになったし、家計簿に占める家賃の割合を考えると、たまにこれで良かったのだろうかと思うこともあるけれども、きっと良かったのだと思う。