人文・美術系のアーカイブでよく高精細な画像を縮小拡大可能にしてオンラインで提供するじゃないですか。スタンダードなツールとかありますか?もしくはCC-BYで出したら、ここでホストしてくれるよとかそういう情報でも。#DigitalHumanities
— KAMEDA, Akihiro (@cm3) February 20, 2015
こういうのは直接だれかに聞いた方がいいのかリプがつかない。
By the way、各所でオープンアクセスジャーナルやデータジャーナルの話も出たり(俺が出したり)してるし、Rの使い方のレクチャー企画とかいろいろ元気に企画出るんだけど、どうも気になっているのは「だれがその情報を欲しているの?」ということだ。
基本的に研究というのは、発信型であって、俺これ面白いと思うからやった!俺これできそうだからやった!俺この問題何とかしたいし何とかした!というのを発信する。もちろん序文にはその問題が大事だ社会から求められているってことを主張したりするのだが、まあそんな主張はどうとでも作れるので、実際のニーズからの距離はそれなりにある。もちろん、これは社会のニーズに左右されないと言っているのではない。科研費とかいろんな要因で社会のニーズに左右されるが、それは間接的なメカニズムによって形成されたニーズであって、研究も企画もたくさん発信されてる割には取りこぼされているニーズがあるんじゃないの?と言いたい。
冒頭のように、研究者やその卵、もしくは関連業種の企業人が発する疑問―これは大抵一般市民の関心が高い層の疑問と被ることが多いのだが―に答えようという、ニーズとソリューションの担い手が別になっているような研究の進め方ってのはあまり無いのだ。一つは、研究室内で、学生が発したものを先生が指導していくことで答えるというのはあるのだけれど、論文は新規性が前提なので、冒頭のようなサーベイじみた問答は発信されない。また、各論文に関連研究という形でのサーベイは付いているけれど、各研究に即して書かれるために、あまり一般性を志向しない(もちろん分野観が相当ズレていたら突っ込まれるだろうけれど、多くの研究でかなりあやふやなものだ)。
related workだって、自分の「論」との関係を整理するんだから、コピペになるわけ無いだろ 学位論文「コピペ当然」の風土をいかに変えるか - 高橋真理子|WEBRONZA - 朝日新聞社 http://t.co/xkRJ5oWmgv
— Yuya Unno (@unnonouno) February 5, 2015
そして、大量の論文と多様化する分野の中でサーベイ論文は圧倒的に不足している。もっと細かい、冒頭のような疑問に対するサーベイが欲しい。そしてそれはなるべく多くの研究者の目に触れて更新されたり改訂されたりしてその疑問に対する答えのオーソリティとなって欲しい。企業人はそういうものを公開するインセンティブがあまり無い。たまに大きな企業がかなり絞ったトピックで研究費の公募を出してたりして、それは近いっちゃ近いが、かなり数が限られる。
そこで、疑問を持ち寄って(事前にいっぱい投稿しておいて、似たような疑問をまとめたほうがいいだろう)、それに解決策を持っている人たちが集まって記事をその場で作っていくようなBoFを企画したい。そして疑問を持った人が主著者となり周りをContributorとして結果を投稿し(寄与度の相互投票とかしてもいいかもしれない)、改訂やコメントを許す形のOAを作れば、有益なのではないかと思う。
思いつきもいいとこなのだが、おそらく或る企画を任されそうで、誰が求めているかイマイチ不明な論文紹介やツールレクチャーをするくらいなら、こういうのアリじゃね?って思い始めたのでメモっておく。